【ミリマスSS】育ちゃん「ねぇ、プロデューサーさん!」
よくわからないやつです。
よくわかりません。
暇を持て余したときにどうぞ。
以下本文……
「ねぇ、プロデューサーさん!」
振り向くと、にっこり笑う育の姿があった。思わず頬が綻んでしまう。
「おう……どうした?」
「実はね、これをやってみたいんだけど……」
後ろに回していた手に握られていたのは、木製の耳かきだった。
「耳かき?面白いものを持ってきたな」
「テレビで、気持ちいい耳かきのしかたをやってたの!いっつもお世話になってるから、プロデューサーさんにやってあげる!」
「本当か?嬉しいなぁ。もしかして、膝枕なんかしてくれたり……?」
「もっちろん!ちょっと重たそうだから、そんなに長い時間かけないようにするね」
「ははっ、やったやった。じゃあちょっと休憩しようっと」
「はい。ソファーに横になって、耳を見せて!」
「分かった分かった。よいしょっと……」
(しまったッッッ!!!!)
(俺の耳の穴は蟹座星雲E158小惑星に繋がっているんだった!!!)
(このまま育にホジホジされたら、人工衛星はやぶさもビックリの特大スクープになってしまう!!!!)
(なんとかやめさせないといけない……しかし、あれだけ快くOKしてしまった後だ。俺から言い出すのはどだい無理な話……)
「おっ?育、何してんのー?」
「あっ、恵美さん!」
(恵美かっ!?あいつのコミュ力なら俺の目を見ただけで何を要求しているか分かるはずだ!これは僥倖!!)
「今ね、プロデューサーさんに耳かきをしてあげるところなんだ!」
「へぇ〜。10歳の美少女アイドルの膝枕で耳かきだなんて。まるでお父さんみたいじゃん!良かったね、プロデューサー!」
(よくないんだ恵美!!俺の必死な目を見てくれ!事情はともかくこのままじゃまずいということだけでも伝わってくれ!!)
「ん?」
(気づいたな!?さすが恵美だ!!)
「なーに怖がってんのプロデューサー!あーっ?もしかして、育のこと信じきれてないんじゃないのーっ?」
(NO!!違うよ!そんなことはないよ!)
「えぇーっ!?そうなの?プロデューサーさん!」
「い、いや、違うんだ。育のことは信じてる。耳かきが奥まで入りすぎて痛い思いをするんじゃないかなんて微塵も思ってない。本当に」
「むー。プロデューサーさん、なんか嘘ついてない?わたしのこと子供扱いして、甘く見てるんでしょ!」
「いや、そうじゃないんだ。何より、育が俺のことを想って耳かきなんてしてくれるんだ、この好意を無下にしたりはしないさ。そうだろう?恵美」
「そだねー。プロデューサーは嘘ついてないよ。アタシが保証する!」
「そ、そう?じゃあ、耳かきに戻るからね……」
(や、やばい……もうすでにかなり入ってる……!)
(このままじゃ、宇宙誕生の秘密に迫る鍵がほじくり出されてしまう!)
「なんか……すごい……ジャリッジャリなんだけど……」
「えぇー?プロデューサー、ちゃんと普段から耳掃除してるー?」
(恵美が屈んで俺の耳を覗いてる……っ!た、谷間がァッ!谷間がすごい!あぁすごい!近い!近い!)
「あっ!普段耳掃除サボってるのがバレるから、マズい!って顔になったんでしょ!?」
「ちっ、違う!耳掃除はしてる!だから、とんでもない耳あかが取れてみんなにドン引きされたりはしない!」
(このままじゃ……このままじゃ、俺の耳が大スクープを生み出してしまう!)
(俺は昔から、目立つのが苦手なんだッ!)
(そんなことになったら……恥ずかしいッ!恥ずかしくて死んでしまうッ!)
「うわぁ……プロデューサーさん、砂利みたいなのがとれたよ……」
「え。ホントだ。こんな白っぽい耳あか、初めて見たよ……」
(あぁっ……俺の耳から……大スクープが……)
「うっ、うぅぅぅっ……」(ぽろぽろ)
「ちょっ、プロデューサー!?なんで泣いてるの!?」
「えっ!?ごめんね、痛かったりした!?」
「い、いや……痛くはないよ……続けてくれ……うっ、うぅ……」
「そうじゃなくて……なんで泣いてるのさ!大丈夫?」
「俺……はっ、恥ずかしくて……もう……うぅっ!」
「あっ……」
「ご、ごめんね、プロデューサーさん!たしかにすごいのがとれたけど、それをああだこうだ言うのはダメだったよね!ごめんね!」
「いいんだ、続けてくれ……うぅ」
「ど、どうしよう、恵美さん……」
「う、うん、育はとりあえず耳かきやめて、プロデューサーを起こしてあげて。アタシはコーヒー淹れてくるから!」
「わ、わかったよ。プロデューサーさん、ほら、起きて……!」
「うぅっ……ううぅ……」
(その後、恵美はコーヒーとお菓子を持ってきて俺を慰めてくれた)
(育は謝りながらも忙しい俺をねぎらってくれ、掻き出した小惑星の粒子をティッシュにくるんでゴミ箱へ捨てた)
(本当の意味での天文学的価値があるというに……)
(まぁ、ちょっとしたアクシデントも日常のスパイス。今日の残りも、明日からも、頑張っていくか!)
おしまい☆ミ
【ミリマスSS】矢吹可奈のダイエット失敗銀行
可奈がダイエットに失敗して銀行になる話です。
読めば分かります。読んでも分からないかもしれません。
ねじれのあるフェティシズムを表現できていればいいのですが。
以下本文……
「可奈……あなた、またお菓子を食べてたのね」
「うぅ……ごめんね志保ちゃん……どうしても我慢できなくって……」
「ダイエット手伝ってって言ったのはあなたの方なのに……私との約束を破ってまでプチシューが食べたかったの?」
「ごめんなさい〜……」
「今日はもう許さないわ。それなりのお仕置きを受けてもらうから、覚悟しなさい」
「えぇっ!?そんなの聞いてないよ!?」
「今初めて言ったんだもの。さぁ、後ろを向いて……」
「うへぇ……志保ちゃんのお仕置き、怖いよ〜」
(ぴろっ)
「うひゃあ! な、何してるの志保ちゃん!?」
「ワンピースをめくってるのよ。……可奈のお尻、ぷりっとしてて、とっても可愛いわね……」
「やめて……見ないでよ……」
「これもお仕置きの一環なの。手をどかしなさい」
「うぅ……」
「ダイエットをサボってぷにぷにになればなるほど、恥ずかしさが増していくのよ。
ほら、こんなピチピチのレギンス穿いてるから、なおさらお尻が強調されて……」
「あんっ……もう、そんな優しく撫でるのは反則だよ〜」
「……」(さわさわ)
「志保ちゃんってば! 恥ずかしいったら〜!」
「うふふ、ごめんなさい。でももう少しだけ、お仕置きを続けるわね」
「えぇ〜もういいでしょ? 許してよぉ〜」
「だーめ。今度はこれよ」
「うひゃあ! なに? なに入れたの?」
「レギンスの中に小銭を入れたのよ」
「な、なんでそんなことを……」
「今度から、約束を破ってお菓子を食べるたび、あなたのレギンスに小銭を預けることにするわ。あなたが約束を破った分だけ、あなたの身体は重くなっていくのよ」
「うぅ……なんて寓意的なお仕置き……私以外の誰にも理解されないよ〜」
「あなたにさえ理解されれば、私はそれでいいのよ」
「え? 何か言った?」
「別に。今日はもう少し入れておきましょうか。よっと」
「ひぇっ! ちょっと志保ちゃん、それはさすがに……」
「え? 何かしら」
「だって今の……そのぉ……パンツの……中、だし……」
「あっ……」
「……」
「な、何よその目は! 入っちゃったもんはしょうがないでしょ! えいっ!」
(ちゃりん)
「うひゃあ! なんでわざわざもう一回やるの!?」
「う、うるさいわね! お仕置きなんだからいいでしょ!」
「はぁ……ひんやりして気持ち悪い……お願い、もうやめて……」
「……分かったわ。でも、約束はちゃんと守りなさいよ?」
「大丈夫だよ! こんな屈辱を味わうくらいなら、お菓子なんて絶対に食べないもん!」
……
しかしその後、可奈はたびたびお菓子に手を出し、その都度パンツの中に貯金されてしまう。
志保はことあるごとに可奈のパンツからお金を下ろしては、お釣りをまたパンツに預けるようになっていった。
数日後……
「可奈。私、レッスン前に飲み物買わなくちゃ。自販機行ってくるから、お金ちょうだい」
「わ、分かったよ……うぅ……さすがにレッスン室でパンツに手を突っ込むのは気が引けるなぁ……」
(ちゃりちゃり)
「はい。私にもミネラルウォーター買ってきて」
「分かったわ。じゃあ行ってくるから」
「ば、バレてないよね……一応みんなには秘密にしてるけど……」
「……ありさ、気になります!
最近志保ちゃんが可奈ちゃんにお金を預けているらしいんです!
でも可奈ちゃんは、お財布をレッスン室に持ってきていないみたいだったし……
レッスンに集中するためにも、今のうちに、突撃取材を敢行します!!」
「可奈ちゃーん!」
(ビクゥッ!)
「あ、ご、ごめんなさい! そんなにビックリされるとは……」
(た、大変……! 亜利沙さんにバレたら、事務所中に広まっちゃうよ~)
「可奈ちゃん、ありさ、ちょっと気になってることがありまして……訊いちゃってもいいですか?」
「えっ!? えーっとー、なんでしょー……?」
「可奈ちゃんは志保ちゃんからお金を預かってるみたいですけど、一体全体どうしてそんなことに……?」
「それは、ダイエットに……い、いや! 私、お金のことにはとっても厳しいからかな〜って、おも、思います〜」
「へっ? そうだったんですか! それで信頼してもらってるわけですね! 全然知りませんでした……メモメモっと……
それでは次の質問です! 可奈ちゃんはレッスン室にお財布を持って来てないみたいでしたけど、どこにお金をしまってるんですか?」
「そ、それは……ぽ、ポケットに入れてるんですよ〜! あはは……」
「えー? じゃあ、ちょっとジャンプしてみてもらっていいですか?」
「なんでそんなカツアゲみたいなことを……はい」(ちゃりんちゃりん)
「おー……結構入ってるみたいですね。なんでお財布に入れないのか、理由はあるんですか?」
「え? うっ、う〜ん、そうだなぁ……やっぱりお金って大切なものだし、じかに肌身離さず持ってるのが一番だと思うからです!」
「ほえぇぇ……可奈ちゃんは、お金に対してはシビアな感性の持ち主だったんですね! またひとつ、勉強になりました!」
「シビアっていうか、その……あっ! そろそろレッスン開始の時間に……!」
「あっ、いけない! ついつい夢中になっちゃいました! ありさ、記録用カメラの準備をしてきますー!」
「……ふぅ、なんとかバレずに済んだかな……?」
「ちょっと、可奈」
「あっ、おかえり志保ちゃん。どうしたの?」
「いいからちょっとこっち」(ドアから手招き)
「……?」
廊下にて……
「何この大量の小銭は……」
「実は自販機が壊れちゃって……」
「お釣りにこれだけ吐き出したの?」
「そうなのよ。可奈のパンツに入るかしら?」
「いえぇっ!? この量はさすがに無理だよ! だいたい、自販機が壊れたら、管理してるところに連絡しないとだめなんだよ!?」
「可奈……一生のお願いよ。私、家族にプレゼントを買いたいの。食事にも連れて行って、好きなものを食べさせてあげたい……!」
「そんな方法で手に入れたお金でプレゼントを買っても、きっと家族は喜ばないと思うよ!」
「ふ〜ん……」
「な……なに? その目は……?」
「それが、人の預けたお金を勝手に使って、お菓子を買ってた人間の口から出る言葉かしら……?」
「うぐぅっ……あれはつい、出来心で……」
「可奈、お願いよ。このレッスンの間だけパンツに入れておいてもらえれば、すぐに私が回収するわ。出来るわよね……?」
レッスン室に戻って……
「前後左右にビデオカメラを設置! いざという時のために薄型カメラをポケットに!
ムフフ ♪ ……ありさカメラはスタンバイOK! 今日のレッスンも、アイドルちゃんたちの真剣な表情を……!」
「そうじゃないですよね? 亜利沙さん」
「ああっ!? 志保ちゃん……!?」
「ビデオ撮影をお願いしているのは、レッスンの反省と内容の改善のためです。映像を勝手に私物化しないでください」
「でっ、でもっ! 手間賃としてそのくらいはもらってもいいと思うんですケド!」
「はぁ……分かりました。プロデューサーさんは前のお仕事が遅れているみたいだし、私たちだけで先に始めましょう」
「分かりました、って……それってOKってことですよね!? さすが志保ちゃん! 優しさが身に染みます〜!」
「ちょっと、いちいち騒がないでください……もう時間、過ぎてますから」
「ムフフ ♪ ……ありさ、いつも以上に張り切ってレッスンしちゃいますよ〜!
ほらほら、可奈ちゃんも、そんな入り口の方に立ってないで、一緒に準備運動しましょー!」
「は、はいぃ……」
(うぅ……パンツがたぷたぷして気持ち悪い……これでダンスなんて踊れるのかな……?)
(ジー……●REC)×4
(しかもビデオカメラが置いてある……動いてるよね? あれ……)
(ちょっと! 可奈のもじもじウォーキング、めちゃくちゃ可愛いじゃない! 何よあれ! いじめたくなっちゃう! なんとか我慢しないと……!)
「それじゃあ、今日のレッスンリーダー、ありさに続いてくださいね!
まずは屈伸から! はいっ、いち、にっ、さん、しっ、」
「あっ……や、やばいかも……」
(かっ……可奈がお尻を押さえて困り顔に……想像していた以上にエロい!)
……
「それじゃあ次は、腰を下ろしてストレッチです!
先に志保ちゃんと可奈ちゃんが脚を伸ばしてください! ありさがふたりをギュギューッと押しちゃいますよー!」
(うわっ……ちょっと汗かいちゃってる上に、直接小銭に座ってるから貼り付いてくるよ……ちょっとそこはやめて欲しいな……)もじもじ
(あっ! 今、金ポジ(パンツの中のお金のポジション)を整えたわね! カメラを意識してそれとなく……だけど大胆に! 恥じらいの表情が劣情をそそるわ!)
……
「それじゃあ早速、身体を動かしましょうか! いつものように、練習曲に合わせて、大きく動いていきましょう!」
(やっぱりダメかもしれない……できる限りはやるけど、トイレとかに行って一回小銭を出さないと……!)
「1・2・3・4、回って、シュピッ、タンタンタン、」
(ちゃりん)
「?」
(あっ! 100円玉が落っこっちゃった!)
「可奈ちゃん、ポケットに穴が開いているみたいですよ?」(ひょい)
「そ、そうみたいですね……あはは……」
「ん?」
「え?」
「ムフフ ♪ ……なんだかこの100円玉、あったかいかも……?」
「ちょ、ちょっと亜利沙さん!?」
「これが可奈ちゃんの体温であったまったんだと思うと……ちょっといけないキモチに……ムフフ…… ♪」
「やめて、返してくださ……」
(ちゃりん……ちゃりちゃり……)
「あっ♡ あっ♡ だっ、だめっ……♡」
「可奈!?」
「可奈ちゃん?」
(ジャラジャラジャラジャラ!!)
「い、いやぁ〜♡♡ 止まんないよぉ〜♡♡」
「えっ!? えぇっ!!?? 可奈ちゃんのズボンの裾から、大ッ量の小銭がこぼれ出してますよーっ!!」
「いやぁーっ♡♡ 見ないでッ♡ ダメーッ♡♡♡」
「すごい! まるでおもらしみたいです!!
ミリオンゴッド! ジャックポット! ありさ、ハチャメチャにテンション上がってきました〜!
秘技! 右手にビデオ左手にカメラ!
今度は可奈ちゃんのおもらしを浴びながらの股下煽りカット!
うっひょー! 生温かい小銭が身体を叩いて……! キモチーーーー!!
可奈ちゃん、目線ください! その恥じらいと困惑の視線を、ありさに注いでください〜!」
「ふんっ!」(ドゴォ)
「ウッ……」
「逝ったわね」
「し、志保ちゃん……」
「ごめんなさいね、可奈。あなたに少し無理をさせてしまったみたい」
「うぅ……本当、ひどいよ志保ちゃん……」
「まさかこんなに早くバブルが崩壊するなんて……誰にも予想できなかったのよ」
「いつにも増して何を言ってるのか分からないよ……」
「もうこうなった以上はみんなにバレるのも時間の問題ね。前後左右から録画もされてるし」
「そ、そそそれは、データを消せばなかったことになるし……亜利沙さんの記憶も今ので消えたし……」
「ダメよそんなの。カメラのデータは私が回収して永久に保存するわ」
「えぇっ!? ちょっと志保ちゃん!?」
「それから……今、せっかく2人きりだから……」
「……2人きりだから……?」
「可奈のおもらしを、もう一回、見せて欲しいの!」(グイッ)
「し、志保ちゃんの変態ーっ!!」
おしまい☆ミ
【日記】はてなブログを始める
はじめに
蓮見です。ミリマスPで、歩担当です。まつり姫、りっちゃん、可憐も好きです。
普段はミリマスのドラマシアターで二次創作を発表していますが、こちらにも長い文を書いていこうと思います。
まずは今もお世話になっているドラマシアターについて思うことをつらつらと書きたいと思います。
ドラマシアター概観
ご存知の通り(?)ドラマシアターは制約が厳しく、総勢56名から選んだ最大3人のキャラクターを登場人物とし、立ち絵を選び、最大40数文字のセリフを最大50個*1、5種類の顔グラのうちの1つとともに羅列し、視聴者がクリック/タップするたびに1セリフずつセリフ送りがされるという仕様です。顔グラが一種類しかないキャラクターもいます。
背景とBGMとキャラクターの立ち絵を設定し、顔グラを選びながらセリフを打ち込んでいき*2、タイトルをつけて投稿するだけでドラマシアターにドラマが発表されます。コメント欄と挨拶機能を使った他のPとの簡易コミュニケーションも楽しむことができます。この、自分が用意するのは文章(と立ち絵)だけという気軽さ・手軽さは、ドラマシアターの一番の魅力ではないでしょうか。
この気軽さ・手軽さは何も書き手だけのものではなく、読み手としても、スマホアプリなら片手で視聴・コメントができる上、50セリフ以内には必ず終わるので、スキマ時間にちょっと覗きに行くような気楽な関わり方が可能です。
一方で先に述べた制約は、私にとって長編ドラマを書く意志をひどく挫くものになっています。私はかなりの新参(2016年11月〜)なのでよく知りませんが、昔はさらに短く最大30セリフだったと聞いています。
現在は50セリフあるとはいえ、長編を書きたければ、かなりの本数を投稿しなくては完結させられないのは想像に難くありません。しかも最大3人のキャラクターしか立ち絵と顔グラを表示できないため、セリフ内に名前とカギカッコを入れる、いちいち他のアイドルに代弁させるなど、私にとって煩わしい工夫をしないと、1本のドラマの中でたくさんのキャラクターを登場させたり、場面を転換したりすることが難しくなります。あるいはそういうシチュエーションを含まない長編なら書けますが……
ただ、そういった制約・仕様が役に立つこともあります。50セリフ以内でオチをつけなければならない為、私自身も短編の書き方の勉強になりました。また、他の方々のドラマを拝見していると、新たな表現の形が生まれたりしていることもあるように思います。
クリック/タップするまで次のセリフが読めない仕様は小説で再現しづらく、紙芝居的な面白さを生みますし、かといって紙芝居動画のような文字送り速度の問題も、自分のタイミングでクリック/タップするので気になりません。
仕様をうまく利用して、ドラマシアター独自の表現技法を駆使することも出来ます。その例としては、大切なメールのタイピングで迷う表現や、セリフの文字が少しずつ欠けて最後には無くなることで、キャラクターが煙のように消滅するのを示唆する表現などが挙げられます。とてもウィットに富んだ作家さんがいるんだなぁと舌を巻いてしまいます。
いちドラマシアターPから見たドラマシアターの現況
ドラマシアターのサービス開始当時(2013年12月)の頃のドラマを見ると、数100再生20数コメント10数マイリストなんてのはザラで、なんなら数1000再生のドラマもあります。歴代2位が2万5千再生なので何らかの作為を疑いたくなってしまいますが、歴代の最高再生数は35万です。フリーザの戦闘力みたいな数字ですね。今現在の、100再生回れば超大ヒット(個人的主観です)みたいな状況とは全く違っています。余談ですが再生5桁超のドラマは7本しかありません。ビッグ7ですね。
もちろん、「今はそれだけ見る人が減り、ミリシタも配信された。ドラマシアターはオワコンだ」なんてことは全くなく、今でも多い日は1日で30本近いドラマが投稿され、思わず声を出して笑ってしまったり、アイドルたちの仲良しな姿に微笑みやニヤニヤ笑いがこぼれたり、仲間への思いや本人の成長に目頭が熱くなったり……心を動かす素晴らしいドラマがたくさん存在しています。
ただ、当然のことながら様々な背景を持つ人たちがドラマを書いているため、ドラマシアター界全体を見ると、有り体に言えば玉石混淆である上、新着が流れるのも速く、こまめに覗かなければつい最近のドラマでもすぐに古いドラマとして追いやられていってしまいます。つまり、慣れない人がたまに覗いても、私の言うような素晴らしいドラマを探すのに少し困難を感じるかもしれません。
再生やコメントの数をアテにしても、個人個人の好みがある為、やはりこまめに覗いて気に入った人の作品を見るのが、楽しいドラマシアターライフへの近道かもしれません。
また、素晴らしいドラマを見つけたとしても、現在気に入ったドラマを簡単に保存する方法は実質マイリストに入れるしかなく、そのマイリストも500作品という上限がある為、最古参の方たちにはマイリストがパンパンみたいな方もいらっしゃるのでは、と推察しています。
マイリスト自体100本×5種類しか作れないため、細かくジャンルを分けながら気に入ったドラマを管理・保存するのは、ドラマシアターを続ければ続けるほど困難になるのではないでしょうか。
最近は(私の観測範囲内の話ですが)グリーのコミュニティを活用して続き物ドラマをまとめている方がいらっしゃったり、ドラマを動画化してニコニコ動画に再発表する方がいらっしゃったり、ドラマシアターの新たな整理検索・アピールの方法が模索されています。
もちろん一番いいのは公式によるテコ入れで、現在の貧弱な検索機能*3をちょっとでもいいから強化してもらえたら嬉しいです。
キャラクター検索を2人指名・3人指名可能にしてくれるだけで、気に入ったカップリングのドラマを探したり、「とても素敵なドラマにコメントだけしてマイリストに入れ忘れちゃったけど、メンバーはよく覚えてる」みたいな時に比較的容易に発見することができます。「あなたがコメントしたドラマ」(これが出来たらマイリストいらないか……?)とか、タイトル検索なんかもあればもっと嬉しいですね。
言うだけならタダだし、検索についてはそんなとこです。
アピールの方法の話に移りますと、現在ドラマシアターの公式な対外的機能は、ツイッター・LINEなどへのURL貼り付けによるシェアーに限られています。
そもそも公式のお膝元で二次創作が出来るというのが画期的というか、普通ありえないというか、そういうところはありますが、私は「ドラマシアターって本当に内向きなコンテンツだな」と思っています。ドラマシアターはドラマシアター内で完結しているような、そういう感じがします。
だから、「新しい人に来てもらってドラマ投稿やコメントをバンバンして欲しい!」とか、「私が書いたドラマを普段は見ない人にも見て欲しい!」とか、そういう外向きの発想が少し空虚な(そういう発想に基づく活動を侮蔑・批判する意図はありません。私もたまにやります)雰囲気を纏っているように感じます。
なんとなくふらっと来た人が居着いて、先に居着いていた人が視聴・コメントして、去る人は本当に簡単に去っていく。そういう吹き溜まり(悪意はありません)というか、川の途中の、流れが緩やかで深さがある場所、淵、深み、淀み、鮎の掴み取りをしてるような場所、そういった感覚が合っているような気がします。
それがドラマシアターの持つ機能に基づいてそうなっているのか、あるいは居着いている人たちの雰囲気なのか、私の世界の見え方が特別そうなのかは分かりませんが、ドラマシアターにいる人、来る人は、流れる川の淵にやってきて水遊びをする子供みたいな、“ドラマシアターを楽しむ人”で、“その時だけそう”なんだと、ドラマシアターとはそういうもののような気がします。
私に初めての二次創作体験をさせてくれたドラマシアター。まだ始めて一年も経たない若輩者ですが、少し自分なりに考えて振り返ってみました。書き手としての話は深淵なので控えます。
次はこのブログについての話です。
ブログ開設について
こんだけ長々と書くほどドラマシアターに思い入れがあって、なんでブログにも二次創作の長い文を書くの?と言われれば、やはりドラマシアターで出来ないこと“も”したいからです。
これを言うためだけにすでに3300字も使いました。皆さん、時間は有限ですよ。
実際にどんなことを書きたいか。
まずはドラマシアターの仕様上、思い通りの表現が出来なそうな妄想。
私はツイッター(アカウント名:蓮見 @LieanSie)もやっているのですが、ドラマになりそうな妄想はドラマに、ドラマにならなそうな短い妄想はツイッターに、ドラマにならなそうな長い妄想はブログにと、使い分けて二次創作をやろうと思います。
あるいは、ドラマシアターやツイッターのようなオープンな空間では書きづらさを感じるようなことを書きたいと思います。
はてなさんに場所を借りているとはいえ、ここを一応“自分の場所”と考えて、少し踏み込んだ表現なんかも使うつもりです。私の領域に足を踏み入れるとはそういうことだ、みたいな感じです。
例えば、アイドルが死んだりするのはある種タブー視されているように感じますが、それは表現不可能という意味ではないのです。もちろんアイドルが死ぬ話を好んで書くつもりはありませんが。
そもそも非実在のアイドルに生命がありそれが失われることがタブーというのが深淵というか、この話はやめましょう。
はてなブログだってオープンじゃねーかと言われればその通りですが、否応なく人目に触れるドラマシアター、フォロワーさんの目に止まる可能性のあるツイッターと比べれば、このブログにたどり着くには少し手間がかかるはずです。
記事を書いたらツイッターで告知を出すつもりではいますが、それでも私の書いた記事を読んでみようと思った人だけがこのブログに飛んでくるわけですから。
あるいは別の何らかの手段でこのブログに来る人も……いるかなぁ……?
とりあえず開設時の気持ちとしてはこういう感じでいます。
最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました。